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高血圧の改善を助ける野菜はある?食事のポイントと注意点

☆高血圧の改善を助ける野菜はある?食事のポイントと注意点

 

健康診断で高血圧を指摘されても、「対策すべきなのか」「どのようなことに気をつければいいのかわからない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。高血圧は、放置すると心臓への負担や動脈硬化のリスクが増えていくため、早めの対策が大切です。

 

日常生活で高血圧の改善を目指すなら、野菜の摂取が手軽でおすすめです。今回は、高血圧の改善効果がある野菜と食事の注意点について紹介します。

 

 

 

 

☆高血圧とは

血圧とは、血管の内側にかかる圧力を示す数値です。この数値が高いと血管に負担がかかっていることになり、脳卒中や心臓病、動脈硬化や腎臓病などのリスクが高まることがわかっています。

 

高血圧は、安静な状態であっても慢性的に血圧が高い状態が続くことです。治療が必要になるのは、「最高血圧140mmHg以上、最低血圧90mmHg」だと日本高血圧学会によって定められています。[注1]

 

☆高血圧の原因は4つ

そもそも、どうして高血圧になってしまうのでしょうか。高血圧の原因としてはさまざまなものが考えられますが、おもに以下の4つの原因が影響しています。

 

1.塩分
    血中の塩分濃度が上がり、濃度を下げるために水分を取り込むことで血液量が増えるため、血圧が上がる。

2.肥満体質
    大きな体の隅々まで血液を送る必要があるため、血圧が上がる。

3.ストレス

    交感神経の働きを高め、心拍数を上げるため血圧が上がる。

4.喫煙や飲酒
    喫煙は末梢血管の収縮を促し、飲酒は体を興奮させてしまうため血圧が上がる。

 

上記の要因は、高血圧だけではなく糖尿病などの生活習慣病を招くリスクもあります。放っておくと危険なため、高血圧を指摘されたらしっかりと対策を取るようにしましょう。

 

☆高血圧の改善に野菜がおすすめ!

高血圧を改善するためには、適度な運動やストレス解消などが有効ですが、日常生活の中で改善効果を得たいときには野菜の摂取がおすすめです。野菜に含まれる栄養素には、体から余分な塩分を出したり、血圧上昇につながるコレステロールの吸収を抑制したりする作用があるためです。

 

厚生労働省によると、健康な生活を送るために必要な野菜の摂取量は1日あたり350g以上だとされています。[注2]実際、南九州大学で行われた「野菜を350g以上摂取したときの効果を測定する実験」では、血圧の定価や体重の減少などの成果が出たことがわかっています。[注3]

 

野菜の摂取は手軽に取り入れられる高血圧対策なので、ぜひお気軽に実践してみてください。

 

☆高血圧の人におすすめの野菜と栄養

一口に野菜と言っても、高血圧の改善に効果がある野菜にはいくつか種類があります。ここでは、高血圧の改善に効果がある栄養と野菜について見ていきましょう。

 

1.カリウム

カリウムには過剰摂取した塩分を排出する働きがあるため、高血圧改善に効果的です。体では作り出すことができない成分なので、野菜からしっかりと摂取しましょう。

 

【カリウムが多く含まれる食材】

  • バナナ
  • 里芋
  • かぼちゃ
  • ニラ
  • 水菜
  • ナス
  • 白菜
  • セロリ
  • キャベツ

 

2.ビタミンE

ビタミンEは、抗酸化作用を持つ栄養素です。血管を若々しく柔軟に保つ作用があり、血液量が増えても血管壁が膨らむことで血圧の上昇を防げてくれます。血流を改善する効果もあるので、健康維持におすすめの栄養素です。

 

【ビタミンEが多く含まれる食材】

  • モロヘイヤ
  • かぼちゃ
  • 赤ピーマン
  • しそ
  • にら
  • ほうれん草

 

3.食物繊維

食物繊維は、血圧上昇につながるコレステロールの吸収を抑制する働きがあります。肉や揚げ物などを食べるときは、食物繊維を一緒に摂取すると高血圧だけではなく肥満の防止効果も得られます。

 

【食物繊維が多く含まれる食材】

  • さつまいも
  • 里芋
  • ごぼう
  • セロリ
  • キャベツ
  • 白菜
  • バナナ

 

3.カルシウム

カルシウムが不足すると、副甲状腺の働きで血圧が上昇しやすくなるため注意が必要です。野菜と一緒にカルシウムが豊富な食材も摂取しておきましょう。

 

【食物繊維が多く含まれる食材】

  • 小松菜
  • 菜の花
  • 水菜
  • 切り干し大根

 

ほかにも乳製品や海藻、小魚からもカルシウムは摂取できます。

 

☆高血圧の人が食事するときのポイントや注意点

最後に、高血圧の人が食事で気をつけておきたいポイントや注意点について紹介します。

 

1.塩分や脂肪を控える

塩分や脂肪は高血圧の原因となるため、できるだけ摂取を控えましょう。とくに高血圧の人の塩分摂取量は、1日6g以下が摂取目安になります。

 

外食は塩分と脂肪ともに摂取量が増えやすくなってしまうので、自炊を意識するだけでも効果的です。出汁や香辛料、風味が豊かな胡麻などを活用すると、塩分控えめでヘルシーな料理でも美味しく食べられるようになります。

 

2.不飽和脂肪酸を摂取する

DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった不飽和脂肪酸は、中性脂肪の増加を防いだり善玉コレステロールを増やす働きがあります。また、血液をサラサラにしてくれるので、高血圧の予防効果もあります。

 

不飽和脂肪酸は体内生成できないため、食事から摂取してください。サバやアジ、サンマなどの青魚に多く含まれています。

 

3.アルコールを控える

食事の際にアルコールを飲む習慣がある場合は、できるだけ量を減らしましょう。1日の摂取量はビールの中瓶1本、清酒1合までが目安です。

 

【まとめ】

☆野菜を摂取して高血圧の改善を目指そう!

毎日の食事に取り入れるだけで高血圧の改善が目指せる野菜は、軽度の高血圧改善から重度の高血圧改善にまでおすすめな食材です。ぜひ毎日の食事に意識して取り入れて、健康的な血圧を目指していきましょう。

 

野菜の摂取以外にも、塩分や脂肪、アルコールを控えたり不飽和脂肪酸を摂取したりすることで血圧を下げることは可能です。高血圧の原因に心当たりがある人は、今日から食生活を改善してみてください。

 

[注1]日本高血圧学会|一般向け「高血圧治療ガイドライン」解説冊子

https://www.jpnsh.jp/data/jsh2014/jsh2014_gen.pdf

 

[注2]厚生労働省|健康日本21(第2次)の推進に関する参考資料

https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/kenkounippon21_02.pdf

 

[注3]CiNii|1日350gの野菜摂取効果

https://ci.nii.ac.jp/naid/40021583187

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